タイヤが丸くないラジコンカーが作りたい!

4. もっとラジコンカーに近づけたい


さて,今までの設計によって,左右のタイヤがどんな向きで始まっても同じ速度で原動歯車を回せば,蛇行せず安定して直進できるようになりました.その場旋回もスムーズ.
実際に作ったラジコンカーを色んな方に操縦してもらいましたが,皆さん普通のラジコンカーと同様の感覚で操作できるとおっしゃってくださいました.

しかし,実はまだ若干普通のラジコンカーとは違う点として,

地面との接地点が前後してしまうという問題があります.
これによって,(操作感覚的にはほぼ分かりませんが,)旋回時に若干普通のラジコンカーと動きがずれてきます.

もっと普通のラジコンカーに近づけたい!と思ったら,どうすればいいのでしょう.
僕の導きだした答えは……

 

 

 

車軸は上下だけでなく前後もすればいいじゃない!

こう考えると,軸間距離を変化させるだけでなく,タイヤの軸には好きな軌道を動いてほしくなります.
そうと決まれば計算してみます.先ほどの理論を拡張して,設計してみました.設計された摩擦車を見てみましょう.

ほら!!接地点が前後しない!!

(とはいえ,タイヤ軸がこの軌道を通るための溝を作るだけでは解決できなさそうですが….どうやって作るんだこれ?)

このように,一般化された理論として,従動軸が任意の閉曲線を描くような非円形歯車の設計理論もさらっと説明しておきます.
一般化しようとすると,今までのように速度ベクトルの一致から考え始めると計算が煩雑です.
そこで,瞬間回転中心の考え方を用います.以下の図をご覧ください.

設計軌道として, O_2=(g_x(\phi_1), g_y(\phi_1)) を与えるとします.すると,この時の従動歯車の瞬間回転中心 O_2' の位置は,

{\bf O_2'}={\bf R}(\pi/2)\frac{d{\bf O_2}}{d\phi_1}+{\bf O_2}

となります.(ただし, {\bf R}(\theta) は回転行列とします.)
となるとあとは簡単で,2年前の記事より,転がり接触点 PO_1O_2'f(\phi_1) : 1 に内分する点なので,

{\bf P}=\frac{f(\phi_1)}{1+f(\phi_1)}({\bf O_2'}-{\bf O_1})

ですね.あとは簡単な座標変換を施すことで,摩擦車の外形を得ることができます.

原動側が移動するケースや,どちらの歯車も移動するケースでも同様な考え方でいけますね.
例えば,遊星歯車の衛星歯車を原動としてみるとか,原動軸と同じ入力軸で駆動するリンク機構の出力点に従動歯車を配置するとか…….う~ん!面白そう!アプリケーションはパッと思いつかないけど!

もし面白い使い道を思いついた方がいましたら,ぜひコメントお願いします!
修論提出後に作るかもしれません!

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