水中ロボフェス2019-in北九州に参加しました

皆様お久しぶりです。アクア研17の煎餅の人です。

気が付いたら年が明けてオリンピックいあーになっていましたが,今回は我々アクア研が参加してきた,水中ロボフェス2019-in北九州(2019/10/19-20)の報告をさせていただきます。

アクア研ってなによ

ざっくりいえば水関連あるいは流体関連の活動しているところです。

とはいえ,ここ最近は水上あるいは水中ロボットの開発が多くなっている気がします。

水中ロボットは陸上ロボットと大幅に違うところが多々あります。なにより空間を満たしている水とかいう流体が曲者で,機体への侵入を試みてきたり,通信や画像処理を妨害してきたりします。

当然,プールや海では水が主,人が従な訳ですから,水と†仲良く†することが極めて重要です。まあ,それが面白くてやっているのですがね。

大会会場まで片道35時間

さて,今回大会の会場は福岡県北九州市でした。

交通手段として考えられるのは航空機,新幹線あたりですかね。ですが我々はアクア研ですし折角の機会ということで,フェリーを使いました。

大会は土日開催でしたので,我々は木曜19時半有明出航のフェリーに乗船しました。出航からしばらくは,美しい東京湾の夜景を目にしながら船旅を楽しむことができます。

甲板に出て夜風に吹かれるのもよいですが,船内でゆっくりと寛いでも贅沢な時間を過ごすことができます。船内は広々としており,食事や菓子をはじめ飲料も販売しています。大会目前だったのと,船酔いしそうだったので我々はアルコールには手を付けませんでしたが…

翌日は生憎の荒れ模様で,ずっと進捗のためパソコンとにらめっこしてたら酔いました(当たり前)。明らかにROS周りの実装終わらせていなかった私の責任なのですが,船内での進捗は程々にした方がよいですね。

そして仕方ないとは思うのですが,ここだけはなんとかならんかと思ったのが到着時刻。明朝,5時台に港につきました。見知らぬ土地に初上陸するとそこは暗闇。寒さと恐怖に震えつつ,人の多いところにいけばなんとかなるだろうと,タクシーと電車を乗り継いで大都会小倉に到着したのが6時台。行く当てもなく公園の濡れたベンチで乾いたパンを貪る…やめましょうかこの話。

ちなみにこの後,ネカフェに移動してwebカメラに紙芝居(画像処理の調整)する変な人になっていました。

後発の新幹線組(圧倒的正解)と合流し,いよいよ大会が始まります…

大会ルール

いままでのアクア研機体は大概がROV(操縦式)のものでしたが,今回の大会ではAUV(自律式)であることが要求されます。通信用ケーブルは勿論のこと,機体を回収するための紐すら取り付けることはできません。

その自律ロボットで,例えば以下のような課題をこなしていきます。

  • 「ゲート通過」:水面近くに設置された横幅2m程度のゲートを通過する。点が入る。
  • 「ブイタッチ」:水中に設置されたオレンジ色のブイに接触する。点が入る。
  • 「ランディング」:プール底近くに設置された特定のエリアに着地する。点が入る。
  • 「帰還」:スタートエリアに帰ってくること。今までの得点が2倍。

競技はこれらの点数の合計で順位付けされるほか,アイデアや戦略を発表するプレゼンテーションでも点数が付与されます。

ちなみに全6チーム参加していて,大学のサークルだったのは我々だけでした(多分)。他は大学の研究室とか

持って行ったもの

基本的に,は8月の横須賀でのコンテストに持って行った第4世代機体「Gen.4」です。ですが諸々の改造がなされています。

あまりいい写真がなくてごめんなさい

機体としては,新たにラズパイやらセンサーやらを積んだ制御容器と,カメラが追加されました。それに加え,六連装子機発射管(後述)が追加され見た目が一気にごつくなりました。発射管とカメラ容器のため,もはや機体前方のフードは常時開けっ放しの状態に。

回路はラズパイと既存のモタドラ基板を接続しました。また,当研究室初となる水深センサの開発に成功,実装しました。

制御チームは横須賀大会でのAIチャレンジの知見を有効活用しました。Open-CVを用いた画像処理をほぼ流用しています。

子機&子機発射管

子機&子機発射管

今回の大会では,自走可能な子機を作成し発射管とともに搭載しました。これにより,例えばブイタッチ等の課題において,対象と親機がある程度の距離を保った状態でクリアすることができます。

子機には比較的大容量のコンデンサとモータが積まれており,リードスイッチにより外部からスタートできる仕組みです。発射から数十秒程度直進させることが可能です。

子機発射管は最大6本の子機を搭載することができます。子機搭載部をステッピングモータで回転させ,最下部にとりつけられた磁石の位置に子機が来ると,リードスイッチがオンになり射出されます。

着水装置

アクア研陸上設備班により,はじめて製作されたのがこの着水装置です。

クレーンのようになっており,プール上に人が直接侵入しなくても,ロボットをプールに入れることができます。

このような形の着水に成功し,かつロボットが潜ることができると,得点できます。

着水装置を用いた着水作業の様子

結果

なんとなく自律で動いているのが判るかと思います。途中で深度調整のため鉛直方向スラスタを吹いています。

で,ゲート通過から失敗しているのですが,原因は私です。デバッグ用のコードが残ってました。機械班・回路班の方々本当にごめんなさい。

結局,競技での点数は獲得できませんでしたが,着水装置とプレゼンにより,6チーム中3位で予選通過できました。

最終順位は同率3位,そしてプレゼン賞とアイデア賞をいただきました。

これから

いい加減,ちゃんと動かせるようにしたいです。

2018年のGen.2(第2世代機体)から比べれば,機械や回路は大幅に進歩しています。ミーティングとか大会でも機械はめっちゃ褒められるんですが,制御も褒められるようなことをしたいです。プール実験の回数ふやしつつ、自分たちの機体でしっかり得点できることを目指します。

帰りは新幹線です。18時台が終電でびっくりしました。

それでは皆さん,ここまで読んでいただきありがとうございました~

シンカンセンアイスソンナカタクナカッタ…

 

 

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